栽培漁業と養殖 中学地理

中学地理で「栽培漁業」と「養殖(漁業)」という言葉を学習します。
この2つの用語の区別があいまいな生徒さんが時々見受けられますので違いを解説します。

まず栽培漁業とは、その魚の数を増やすため、卵から孵化させた魚の稚魚を海や川に放流することをいいます。放流するまで人間の管理が行われることになります。
一方養殖とは、卵から孵化させた稚魚を成魚になるまで人間がいけすや水槽の中で管理・飼育することをいいます。

例えばAさんが栽培漁業に携わり、稚魚を海や川に放流しその魚の成魚の数が増えても、Aさんがその成魚を漁で捕獲できるとは限りません。
しかし、その魚の成魚の数が増えればその漁に携わる人全体の利益につながります。
それに対しAさんが養殖に携わり、稚魚を成魚まで育てれば、その成魚は基本的にはAさんが出荷しAさんの利益につながります。

人間の管理が途中まで行われるのが栽培漁業で最後まで行われるのが養殖、また、その魚の漁を行う人全体の利益につながるのが栽培漁業で個人的な利益につながるのが養殖、といったイメージで違いをとらえると良いかと思います。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする