中学国語で文法の識別問題が出題されることがあります。
今日はその中の「ない」ということばの識別につて解説します。
「ない」には次のような種類があります。
➀私の部屋にはテレビがない。
→この「ない」は形容詞になります。
➁私は朝食を食べない。
→この「ない」は助動詞になります。
➂こんな問題が不正解なんて情けない。
→この「ない」は「情けない」という形容詞の一部になります。
➃今日の授業は楽しくない。
→この「ない」は補助形容詞になります。
それではそれぞれの識別方法について説明します。
➀の形容詞の「ない」は、「ある」ということばと反対の意味(対義語)になっています。
この意味から判断していきましょう。
➁の助動詞の「ない」は「ぬ」ということばで置き換えが可能です。
「私は朝食を食べぬ。」と言いかえることができるのです。
「ぬ」ということばで置き換え可能かどうかで判断しましょう。
➂の「ない」は形容詞の一部になっていますので「情け」と「ない」に分けることができません。
全体で1つの単語になっていることから判断しましょう。
➃補助形容詞の「ない」は、「ない」の前に「は」ということばを補うことができます。
「今日の授業は楽しくはない。」と言いかえることができるのです。
「ない」の前に「は」が補えるかどうかで判断しましょう。
➁と➃は明確な判断方があるのでそれに当てはめてみましょう。
➀は「ある」と反対の意味になっていることから判断しましょう。
➂はこの中では一番判断しにくいかもしれませんが、消去法で残ったものとして判断していくこともできます。
ご参考になれば幸いです。