イップスということばがあります。
ゴルフや野球などのスポーツで、精神的な原因により動作に支障が生じ、いつもならできるプレーができなくなったり思い通りにプレーができなくなってしまうことをいいます。
教室生のみなさんの様子を見ていると、勉強にもこのイップスがあると感じることがあります。
試験が近づいてくると、緊張感が高まったりプレッシャーが重くのしかっかてきます。
適度な緊張感は好作用をもたらすことも多いのですが、過度の緊張やプレッシャーを感じると、いつもはできていることがうまくできなくなってしまうことがあります。
何ということのない計算でミスをしてしまったり、覚えていたはずの用語が思い出せなかったり、問題文を読もうとしても文字が目や頭に入ってこなかったりという現象が起きてきます。
特に根(こん)を詰めて勉強するタイプの生徒さんにこの現象は多いように感じます。
根を詰めて勉強に没頭するあまり、視野がどんどん狭まってしまい、今まで見えていたものも見えなくなってしまうのです。
いくら試験直前あるいは試験本番を迎えても、ある程度の心のゆとりは必要です。
例えとしてふさわしいかどうかは分かりませんが、旅に出ると便秘になってしまう人と状況は似ていると思います。
いつもと違う環境でトイレは大丈夫かと過度に心配するあまり、「出るものも出なくなってしまう」のです。
試験直前の勉強や試験本番においても過度の緊張やプレッシャーから、いつもなら「出せた答えが出せなくなってしまう」のです。
どんなに試験が近いからといって24時間常に勉強の不安だけで自分を縛り付ける必要はありません。
短い時間でも構わないので、頭から試験や勉強のことを切り離し、リフレッシュする時間を取ってください。
心にゆとりが生まれることで視野を広げ、本来の実力を発揮することが可能になります。
最近思うように問題が解けないとか、スランプだと感じている人はあえて自分の心が安らぐリフレッシュの時間を取るようにしてみてください。