古典・係り結びの法則 中学国語

中学校の国語では各学年で古典を学習します。
古典にも文法や表現技法がありますが、今日はその中の1つ「係り結びの法則」について解説してみたいと思います。

古典の文章でも現代文と同様に文の最後は終止形という形で終えることになります。
しかし、文中に「ぞ」「なん」「や」「か」「こそ」という助詞があると文の最後が終止形ではない形になります。
「ぞ」「なん」「や」「か」とう助詞があるときは文の最後が連体形に、「こそ」という助詞があるときは文の最後が已然形という形になります。已然形は古典特有の活用形で、現代文の仮定形に当たるものとしてとらえてください。
一部例外はありますが、連体形・已然形については次のようなイメージでつかんでおくとよいと思います。
連体形→「ウ」の発音で終わる形
已然形→「エ」の発音で終わる形
(例)
➀通常の文
「~いひけり。」
➁係り結びを用いた文
(1)「~いひける
青字部分が係り結びになります。「けるゥ~」と「ウ」の発音で終わるので「ける」は連体形です。
(2)「~こそいひけれ。」
青字部分が係り結びになります。「けれェ~」と「エ」の発音で終わるので「けれ」は已然形です。

この「ぞ」「なん」「や」「か」「こそ」という助詞を係助詞または係り助詞と呼びます。
係助詞(係り助詞)があると、文の最後(結び)の形が変わるのでこれを係り結びの法則といいます。

ではなぜこのような法則を使うのでしょうか。
「ぞ」「なん」「こそ」は強調の意味を表します。
「や」「か」は疑問や反語の意味を表します。
疑問は「~だろうか」、反語は「~だろうか。(いや、~ではない。)」という意味です。

読み手にこのような意味を伝えるために用いられるのが係り結びの法則です。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする